小企業における責任を取らない経営者の功罪

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photo credit: thorinside via photopin cc

今はどんな大企業でも、ひとつの失敗で大きく傾いてしまう時代です。

ソニー、パナソニックやシャープといった大手電機メーカーは、
いわゆる事業の「選択と集中」に失敗した結果、大きな赤字決算となってしまいました。

これは明らかな「経営判断によるミス」ですが、大企業であれば経営者を交代させ、前任のやり方と違う路線に舵を切ることで、業績を回復させていくことが出来ます。

そう、あくまで「大企業」の場合です。
これが社員5人〜30人程度の小企業での経営判断ミスだったらどうでしょうか?

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経営者は責任がとれるのか?

小企業の場合は、ほとんどの企業が「ワンマン経営」の会社です。

基本的に経営者本人が、社内人事や経営判断について決定権を持ちます。
大抵のワンマン経営者は、その人の営業力や技術力が顧客に評価された「経営者=会社」であることが、ほとんどのケース。

ワンマン経営者というと聞こえが悪いですが、ワンマン経営であるほどその会社の業績は好調であることも多いです。

むしろ小企業ほどワンマン経営である方が、会社にとって良い影響を与えるようです。しかし、それは会社が順調である時の場合です。

では、経営者の判断ミスで会社が大幅な赤字を出してしまった場合、その経営者はどういった形で責任をとれば良いのでしょうか?

それなりの規模の企業であれば、経営者を交代させることで、赤字の反省も踏まえた新経営方針で会社を運営していくことになります。

ですが、ワンマン会社は経営者が全ての決定権をもっているので、「新たな経営者」といった人材が存在しません。

結果、赤字を出してしまった経営者のもとで、再建を図っていくことになります。

ブラック企業のはじまり

責任を問われない(問うことができない)経営者の権力は絶大です。
赤字になってしまった会社を建て直すために、次に経営者がとる方法はなんでしょうか?

まず、人件費の削減です。賞与は寸志程度にまで抑えられ、人件費の抑制に効果的な残業代カットを行います。

もちろん社員からの反発はありますが、経営者から「会社が倒れたら給料も払えない」と言われれば、大抵の社員は泣き寝入りしてしまいます。

そこで会社に見切りをつけて辞める社員もいるでしょうが、その経営者に頼り切ったビジネスをしている会社ほど、社員の方もそういったマインドになります。

おかしいと思わなくなるのです。

そのため、長時間労働、残業代不払いの温床となり、小企業ながら「ブラック企業」の道を突き進むことになります。

後継者問題について

どんなカリスマ経営者でも、いつかは引退する日が来ます。
そのもとで働く社員はいつかは、その日が来ることを覚悟しなければなりません。

経営者の息子が経営陣に居たり、親族が役員として名を連ねているとかでなければ、誰かが経営者の代わりを務めることになります。

経営者の直属の部下だったり、自分が後釜として期待されていると思ったら、自分が将来的にどうなるか考えることは大事なことです。

ワンマン経営者は自分の後継者問題を考えた結果、やることは大抵決まっています。

  1. 自分の周りの一番のイエスマンを探す(該当者は創業時からの部下であることが多い)
  2. 徐々に自分の業務を引き継いでいく(引き継ぎ終わっても口は出す)
  3. 表舞台から引退する(院政を敷き、会社の経費も今まで通り使いまくる)

もし経営者に最後まで着いていって、最終的に後継者になれたとしても待っている運命は予想できます。

もちろん、そうならないように経営者を超える覚悟で、ビジネスに取り組む能力があれば、それに越したことはありません。

さいごに

今、大企業と呼ばれている会社もはじめから大企業だったわけではなく、小企業からスタートしています。

楽天やソフトバンクのように、カリスマともいえる経営者のもとで成功している企業も多く存在します。

重ねて言いますが、ワンマン経営が悪いといっている訳ではありません。

ただ、全ての会社が上手くいっている訳ではなく、そのワンマン経営者の失敗の責任を、社員側がとらされている会社が存在することも事実です。

経営者であれば、誰もが会社の発展と同時に、社員の幸せを願っていることかと思います。
しかし、会社か社員かと言われれば、自分のすべてである会社を優先させるのが経営者です。

そこで働く社員としても、経営者のこういったマインドを理解した上で、仕事に臨む方が最終的に自分を守ることにつながるのではないかと思います。

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